川崎廣進・工房カワサキの世界

〜The World Of Koushin Kawasaki & Koubou Kawasaki〜

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8月15日インド独立記念日    2008年08月22日

日本はお盆のお墓参りで皆さん里帰りや海外旅行で長期休暇をさぞかし楽しんでいることだろう。私の頭は日本のお盆のことばかり考えていた。

何も知らずに朝仕事の残りを片付けに行こうと用意していたら突然「今日は休みだよ、仕事は誰も来ていないよ」と言われ、聞いてみると15日はインドの独立記念日だった。

屋上に椅子を並べて国旗を揚げガンジーの写真が飾られ式典が始まった。何も知らない私は突然胸に記念日のバッチをつけられ沢山の社員の席の前列に案内され、社長はじめ役員の挨拶が始まる前に国旗を上げてガンジーの写真の前で国歌を歌うことになった。インドの国歌は全く聞きなれない歌であった。

トップ始め役員の話が終わるやいなや私に川崎さん挨拶して欲しいと言われびっくり仰天の有様だった。皆英語で話しをしているのに日本語で良いかと尋ねたらOKと言われ幸い通訳も無いので多少舌足らずでも誰も意味が分からないと思って安心して手短にスピーチした。こんなこと分かっているならちゃんとした服装でも用意してきたのに普段着のままスリッパ履いたカジュアルな格好がなんとも恥ずかしかった。

しかしインドの国歌は日本の「君が代」によく似ていて、淀みに水が流れる様な低い音程でインドの過去の屈辱の歴史を物語っている様な響きが伝わった。オリンピックで金メダルを沢山取ってる国なら何度でも聞く機会があるんだがインドはあまりスポーツには力を注いで居そうも無く世界のスポーツ競技でも有名選手の名前は聞いたことが無い。今度のオリンピックでは射撃で初めて金メダルを取ったこと聞いたがいずれにしても影が薄く関心も薄い。

私の浅知恵によると人口の70パーセントを越すヒンズー教は体を使う労働より頭を使う事の方が教示に叶っており国民はその教えを尊守することであると本に書いてあったのを読んだ。インド人は今や世界の隅々まで移民や出稼ぎに出向き、その大半がIT産業に関わっている。かの有名な世界一の大金持ちビルゲイツの率いるマイクロソフトの世界中の社員の70パーセント以上がインド人らしい。末は恐ろしい国になりそうだ。オリンピックどころではない様だ。

その証拠に私はテレビは無いがオリンピックなどに市民の関心は無さそうで皆黙々明日の生活のために働いている。何時の世にか頭脳オリンピックでもあった時はきっとインド人は金メダルを総ざらえする事はほぼ確かである。そうなればおのずと世界のマネーはインドが独占集積地になるだろう。「何時か見ていよ」と、力強いインド人の声がこの広い大地を割って地底から聞こえてくるような気がする。

お祭り気分に酔っている間にせっせと顔はのんびり笑いながら自らに磨きを掛け、次なる時代に向けてエネルギーを作り蓄えているようだ。熱狂したプロ野球やスポーツニュース、芸能ニュースはこの国に住んでいると何の関心も無くなったのが不思議でならない。まるでインドの呪薬の虜にかかった様な昨今である。

写真左式典 中央豪雨の街 右ハイデラの満月



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