川崎廣進・工房カワサキの世界

〜The World Of Koushin Kawasaki & Koubou Kawasaki〜

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インドに思いを寄せて    2008年06月08日
インドの女性たち

今度の2度目の長期渡印にあたって私の考えていた事を少し述べてみたい。

私はインドに興味と関心を持ち始めたのは、かれこれ5年前にさかのぼる様に思います。最初は家族の理解がうまくいくだろうか?  不景気と言えども仕事を100%任せて行けるだろうか?  英語も話せないのに言葉はどうなるんだろうか?  不安の材料は山ほどあった。

それは2005年中秋に画集「人間を描く」を出版以来そのテーマが私のライフワークにしたいと願い思い切っての決断であつた。インド人女性のふくよかな顔、奥まった黒い瞳、色鮮やかな原色に金色を取り入れたゴウジャスで高貴な模様の民族衣装(サリー)に豊満な身を包む、男性も浅黒い肌色に太くて力強いまつ毛、堀の深い顔に髭黒く頭にターバンを巻き、大柄で背筋伸ばして強そうな姿態が印象的で魅せられていました。男女ともそのような風貌が以前から私のイメージの中に記憶していた。

時同じくしてその頃私も65歳を過ぎ現役の仕事からも身を引き、自分の趣味の絵画に本格的に取り組もうと思っていた矢先でもあった。かって念願であった憧れのインドに行って本場でインドの人々に触れ、心を通わせながらどっぷり描き浸かりたい、と思い切って決断したものです。そして欲を言えば今から急速に発展が予測される国に一足でも先に行って自分の目でその過程を見、あわよくば私が今まで経験した技術を生かして出来る事ないだろうか?  欲望のかたまりを抱え込んでの渡航だった。

一年を体験してみて多くのものをインドから学んだ。空気も水も言葉も食べ物もどれひとつとして違う世界でただひとつ繋がっている事がハートであった。自分がその国で必死に生きようとするといろんな人との出会いがある。心を通わせながら互いに助け合う精神こそありがたく大切なものはない。国境や年齢、先進国、途上国など垣根を取り外して人間皆生まれながら平等であると思えば常に同じ目線で付き合ってこれた。そしてまた私の生きてる限りこの国の人達と仲良く暮らしたい。願わくはその事だけ心に残った。



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