川崎廣進・工房カワサキの世界

〜The World Of Koushin Kawasaki & Koubou Kawasaki〜

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RISHI VALLEY SCHOOL見学(その2)    2008年08月29日

食堂は生徒もビジターも先生も一緒にする大きな食堂であった。途中鐘の音と共に全員が黙祷するかのように一斉に静止状態になる。きっと創設者の教育の一貫だろう。詳しいことを聞かずに私も2日間食事をしてきた。すべてセルフサービスになっていて自分の食べた容器はきれいに洗ってしまう。炊事をまかなうおばさんたちが5人くらい居て掃除や食事の準備を何時もしている。私は早めに済まして午後から学校の案内をしてくれると言うので楽しみにオフイスに行った。

2時から約束のガイドが始まった。残念なことに英語が出来ない私はたじたじして頭を分かったように上下に振っていた。本当は分からないこと3分の2はあった。幸いなことに案内のほとんどは美術に関する校舎とその先生と作業している生徒たちであり、粘土を使って焼き物教室、絵を描く教室、刺繍教室、木工加工で椅子など作っている所、染色している所、セメントなどで彫刻している所等等で行く所で聞きたいことを質問した。カタコト単語並べはとっても愉快であった。ハイデラの様に周りが日本語づかりじゃ私の語学力は一向に上達しない。

いっその事ここでボランティアして働けたら英語は上達するだろうな?  と勝手に想像していた。何分努力しないで覚えたいのが私のポリシーなんだ。随分身勝手な話である。私が絵を描いているところを沢山見に来た。僕も描いて欲しい、私も描いて欲しいと皆さんたくさん描いてあげた。先生も私の横で長い間見ていた。聞いてみると彫刻の先生だといった。2時間くらい一緒に居ただろうか、私は暗くならないうちにこの広いキャンバスを描けるだけ描こうと思い離れた。

6時ごろはまだ陽が高いが座って絵を描いていると藪蚊に刺されて逃げ回った。掃えど掃えど攻撃してくる。敵もさるものでズボンやシャツの上からでも刺してくる。ここの蚊は大きくハイデラの倍はある。一匹命中して叩いたら私の血がスケッチブックに散らかった。「体の大きい分たっぷり吸いやがってこのやろう」思わず独り言を叫んだ。しかしここに来てから感心した事はゴミである。大半土の道にはゴミ一つ無い。もちろんタバコを吸っている人など見た事が無い。

ここは英才教育なのか外国からも生徒が来ている。絵お覗きに来た生徒が日本人の生徒が2人居るといっていた。誰かが呼んできたのか10歳位の男子生徒が私のそばに来た。「こんにちは」と日本語で挨拶した。いろいろ話を聞いたら神戸から来たと言っていた。姉と2人でここに居ると言っていた。お父さんがインド人でお母さんが日本人だと言っていて英語の達者な頭の良さそうな子であった。

もう一人日本人の20代半ばの男性が私を訪ねてきた。彼はチェンナイ働いていると言っていた。知り合い(インド人)と視察に来たと言っていた。金髪の欧米人風の生徒も多く居た。こんな小さい時から美しい環境に馴染ませる事は将来のインドはきっとゴミ一つ無い綺麗な国を創ってくれるだろう。やっぱりハイデラのハイスクールの校長先生が言ってた様に「子供の時からがそのしつけが大切なんです」あの80歳あまりの校長先生の顔が浮かんできた。



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